2011年07月01日

過食症の治療|食欲中枢脳:視床


過食症の方を治療する場合、食に対する考え方の修正も大切ですが脳の機能障害も多く原因となっているケースがあると思います。

摂食中枢である脳の大脳辺縁系の個所に視床という所があります。
この部分の脳の機能が異常を起こすことから食欲が異常になり過食や拒食を引き起こしているケースがあります。

またこの視床は不安や恐怖感をコントロールしている脳でもあり、この部分の脳が機能障害を起こしていると過食と不安感、恐怖感が混在して現れるケースが多いです。

また視床は性欲もつかさどっており性に関しても異常思考が見受けられるケースがあります。
また、視床は下垂体と関係してホルモンバランスをつかさどっており不生理や生理不順などといった症状も併発する事もあります。

過食症や拒食症の治療にはカウンセリングによる食に関する認知の修正は欠かせませんが、同時に医療気功や中国鍼灸の頭針通電療法による脳の機能障害も治療するといいと思います。
稀に抗不安薬を頓服程度に採用する事もありますがあくまで対症療法となりますので例えますに、痛み止めを打っている間に根治療法をするといった感じかと思います。

カウンセリングは精神病専門で摂食障害の完治歴のある方でないと癒されただけで完治は難しいと思います。
気功師と鍼灸師は精神病に精通した経験豊富な熟練者でないとかえって悪化することがあります。

軽度の方、病歴が浅い方であれば半年以内、中度、重度の方でも1年ぐらいで完治まで回復できると思います。
過食、嘔吐、下剤使用、チューイングと言った症状自体は3,4ヶ月で停止すると思います。

摂食障害はいつか自然に治らないかと思い長期化しさらに悪化しているケースが多いです。
早期発見早期治療がとても大切ではないでしょうか。


こころの相談室では、心理療法であるカウンセリングや認知療法、行動療法、瞑想法、自律訓練法、心理分析テスト等を駆使し、また東洋医学では気功、呼吸法、中国鍼灸、整体等を組み合わせた治療に取り組んでいます。

摂食障害はストレスや完璧主義、機能不全家族、アダルトチルドレン、血流障害や気の停滞、脳機能異常など必ず根本となる原因があります。
この根本原因を突き止め患者さんに合った治療計画を構築し患者さんと共に病気の回復を目指します。

まずは,ご自身に最も適応した治療法をアドバイスさせていただきますので気軽に問い合わせ相談ください。
病気の回復に向け一歩前へ勇気を持って進みましょう。

 


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ミュンヒハウゼン症候群

ミュンヒハウゼン症候群


ミュンヒハウゼン症候群(ミュンヒハウゼンしょうこうぐん 英独:Münchhausen syndrome)は自分に周囲の関心を引き寄せるために虚偽の話をしたり、自らの体を傷付けたり、病気を装ったりする症例の事。ビュルガーの著作から「ほら吹き男爵」の異名を持ったドイツ貴族・ミュンヒハウゼン男爵(実在)の名前から付けられている。1951年にイギリスの医師、リチャード・アッシャーによって発見され命名された。自分以外を傷つけ、周囲の関心を引き寄せるのは代理ミュンヒハウゼン症候群。



ミュンヒハウゼン症候群
ミュンヒハウゼン症候群には、虚偽の病気に罹患している対象が患者自身であるミュンヒハウゼン症候群と、近親者(母親の子供に対するケースが多いが、配偶者などのケースもある)を病気に仕立て上げる、代理によるミュンヒハウゼン症候群の2種類が存在する。

厚生労働省の平成20年度の統計によれば、心中以外で虐待死した児童67人中4.5%にあたる3人の児童が代理によるミュンヒハウゼン症候群により死亡しており、決して無視できる数字ではない。  


ミュンヒハウゼン症候群の概要

症状
一般的に虚偽性障害の中で身体的症状が優勢で、慢性的で重篤な症状のものをミュンヒハウゼン症候群と診断する。精神病的エピソードを作り出すケースも存在する。

患者は病気を創作もしくは既に罹患している病気を殊更に重症であるように誇張し、病院に通院・入院する。一つの病気の問題が解決、虚偽が見破られたり、小康状態に陥ると更に新たな病気を作り出す。重篤な患者と見せかける為に自傷行為や検査検体のすり替え、偽造工作と言ったものを繰り返し行うことがある。

患者はケガや病気という口実を利用して周囲の人間関係を操作することを目的にして、同情をかったり、懸命に病気と闘っている姿を誇示する。また、病気に関わる事、関わらない事に関係なく独特の世界を作り上げるエピソードを創作する空想虚言癖を伴う事が多い。患者のエピソードによる病歴は多彩であり、多種多様な既往歴を話す事が多い。ただしそのエピソードや時期に関しては曖昧な事が多く、時期や内容も話す相手によって異なる事が多い。

また、ミュンヒハウゼン症候群の患者には手術の繰り返しによって作られた独特な手術痕が見られたり、繰り返し同じ場所に対して自傷行為を行ったために残った褥瘡などが確認される事がある。


患者の行動原理
患者は、自らの診断と病院の診断が異なった場合、病院をすぐに変えるドクターショッピングを日常的に繰り返し、検査や手術などを繰り返す。また、様々な診療科を受診するなどの行動を行う場合がある。そのため、病院遍歴を調べなければミュンヒハウゼン症候群を見つける事は難しく、患者の発見は主に入院・検査時の自傷行為・検体のすり替えの目撃・発覚などによって、初めてミュンヒハウゼン症候群の疑いがもたれるケースが多い。大半の症例は精神科ではなく内科・外科と言った診療科で発見される。

この病気は境界例などの人格障害との関わりが指摘されているが根本的な治療法は確立していない。ミュンヒハウゼン症候群に罹患するきっかけは小児期の手術の経験である事が多く、そのときの記憶から相手の同情や気を引くために手術や入院を要する病気を作り出す行為を繰り返す事が報告されている。

ミュンヒハウゼン症候群の患者は、虚偽の病気による手術や入院を繰り返すため治療による薬や手術の副作用、慢性的に病気を作り出す行為を繰り返し、それらの副作用が蓄積されていくため予後は良くない。


関連事項
似たような病気に詐病が存在するが、詐病とミュンヒハウゼン症候群の大きな違いはミュンヒハウゼン症候群が病気になること・病気によって同情を引くといった精神的利益を目的としているため手術や検査といったリスクをいとわず、むしろ積極的に協力する点が大きな違いとして上げられる。詐病の場合は、病気になることにより主として経済的利益の享受などを目的とするため大きなリスクを避ける傾向にある。


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セカンド・オピニオン

セカンド・オピニオン

セカンド・オピニオンとは、よりよい決断をするために、当事者以外の、専門的な知識を持った第三者に、求めた「意見」の事。または、「意見を求める行為」の事。

医療の分野の場合、患者が、検査や治療を受けるに当たって、主治医以外の医師に求めた「意見」。または、「意見を求める行為」。主治医に「すべてを任せる」という従来の医師患者関係を脱して、複数の専門家の意見を聞くことで、より適した治療法を患者自身が選択していくべきと言う考え方に沿ったものである。

セカンド・オピニオンを求める場合、まずは主治医に話して他医への診療情報提供書を作成してもらう必要がある。意見を求められた医師は、これまでの治療経過や病状の推移を把握しないことには適切な助言をすることが難しいからである。その上で、紹介先を受診し意見を求めることになる。このとき、新たな検査を必要とすることもある。

セカンドオピニオン外来(自費診療)を受診する場合は、セカンド・オピニオンは「診療」ではなく「相談」になるため、健康保険給付の対象とはならず、全額自己負担となる。

なお保険医療機関を受診し保険証を提示して、患者が一般外来での保険診療を希望する場合は、保険診療の取扱いとなる。
医療において近年、治療効果だけでなくクオリティ・オブ・ライフも重視されるようになってきたことから、特にこれらを両立する方法が問題となる、がん治療や、精神医療の投薬治療において注目されるようになってきた。


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2011年07月02日

インフォームド・コンセント| IC

インフォームド・コンセント| IC


インフォームド・コンセント(英語:informed consent)は、「正しい情報を得た(伝えられた)上での合意」を意味する概念。以下、本項では「IC」と略称する。

特に、医療行為(投薬・手術・検査など)や治験などの対象者(患者や被験者)が、治療や臨床試験・治験の内容についてよく説明を受け理解した上で (informed) 、方針に合意する (consent) ことである。説明の内容としては、対象となる行為の名称・内容・期待されている結果のみではなく、代替治療、副作用や成功率、費用、予後までも含んだ正確な情報が与えられることが望まれている。

なお、英語の本来の意味としては「あらゆる」法的契約に適用されうる概念であるが、日本語でこの用語を用いる場合はもっぱら医療行為に対して使用される(医療行為以外については説明責任を参照)。本項でも、以下では医療行為に伴うIC、特に医師を始めとする医療サービスの提供者(以下、医療従事者)と、患者との間でなされるICについて述べる。


概念
ICの概念として、「説明・理解」と、それを条件にした「合意」の、いずれも欠けないことが重要である。また、ここでの「合意 consent」とは、双方の意見の一致・コンセンサスという意味であり、必ずしも提案された治療方針を患者が受け入れるということを意味しない(医療従事者の提案を拒否することも含まれる)。

患者が「全部お任せします」といって十分に理解しようとせずに署名だけするような態度や、医療従事者が半ば説得して方針に同意させるような態度は、不十分なICの例である。一方で、患者が充分な説明の元で治療方針を「拒否」し、医療従事者側がそれを受け入れた場合、これは充分なICといえる。

ICは、従来の医師・歯科医師の権威(パターナリズム)に基づいた医療を改め、患者の選択権・自由意志を最大限尊重するという理念に基づいている。

説明する側は医療行為の利点のみならず、予期される合併症や、代替方法についても十分な説明を行い、同意を得る必要がある。また、この同意はいつでも撤回できることが条件として重要である。こうすることで初めて、自由意志で治療または実験を受けられることになる。

臨床試験/治験についてICの必要性を勧告したヘルシンキ宣言は、ナチス・ドイツの人体実験への反省から生まれたニュルンベルク綱領をもとにしている。

日本では1997年(平成9年)の医療法改正によって、医療者は適切な説明を行って、医療を受ける者の理解を得るよう努力する義務が初めて明記された。さらに国際法的にも2006年11月に議決されたジョグジャカルタ原則によってその必要性と重要性が明記された。

説明・理解のない治療で侵襲を与えた場合、近年の日本では民事訴訟で医療従事者側に対する損害賠償が認められる傾向にある。説明・理解のない治療は刑法上の傷害罪や殺人罪に当たるという主張もある。ただし、現在の日本では、これらの容疑で医療従事者が起訴されることは非常に例外的である。


実践
私 (患者名) は、医師 (医師名) より、現在の病状・予想される副作用・代替の治療法について十分な説明を受け、理解しましたので、治療方針を受け入れることに同意します。

○年○月○日
(署名)
私 (患者名) は、医師 (医師名) より、現在の病状・予想される副作用・代替の治療法について十分な説明を受け、理解しましたが、治療方針を受け入れることを拒否します。

○年○月○日
(署名)
典型的な同意書の文面例一般的には、治療を受ける本人(や家族)が、口頭(必要に応じて文書を併用)にて治療方針の通知・説明を受ける、という方法が採られる。要する時間は状況により大きく異なるが、短い場合で数分、長い場合には数十分やそれ以上の時間が当てられる。

医療従事者側は、病名、病状、予後等の説明に際して、科学的に正確に伝えることも大事だが、患者が真に納得して受け入れるためには、患者の心情や価値観、理解力に配慮した説明が必要である。専門用語の乱用は望ましくない。

本人と家族の希望が食い違うことは稀ではないが、ICの原則では患者本人の意思が、配偶者や親、その他の家族の意思よりも優先される。しかし闘病には家族の理解と支えも欠かせないものなので、ある程度重要な問題に関しては、可能な限り家族のICも必要である。

選択可能な方針が複数ある場合(例えば、ある種の癌で手術と化学療法の予後に大差がないと考えられる場合)、患者が主体的に複数の方針からひとつを選択するよう促されることがある。このように患者が方針の選択まで行うことを特にインフォームド・チョイス (informed choice) 、または、インフォームド・デシジョン (informed decision) と呼び区別することもある。

充分に納得が得られ医療従事者側の方針を受け入れる場合にせよ、拒否する場合にせよ、患者側は「十分な説明を受け理解した上で、同意します/拒否します」という、書面での明確な意思表示を求められる。必ず書面で合意を得るべきという法的根拠はないが、一般的には重要な問題に関しては、ほぼ全例で書面による意思確認がなされる。このような手続きをふまえて同意が成立した場合、患者は自己が選んだ方針とその結果に対して、責任を持つことになる。また、明確に合意を撤回する意思を示さない限り、選択した方針に協力しなければならない。

起こりうると予想された望ましくない結果(合併症など)については、責任の追及を行わない旨の誓約書に署名をさせられる場合もある。ただしこれは重過失がある場合の責任追及や、裁判を受ける権利までを制限するものではない(それらまで制限する契約は公序良俗に反するとされる)。


患者側で注意すること
理解力のある家族と一緒に説明を聞く。理解できるまで説明を求める。
プライバシーや情報伝達に関わるトラブルを防ぐためには、説明を受ける家族は固定され、あまり多くなりすぎないことが望ましい。患者にとっての「キーパーソン」が誰なのか、あらかじめ指定させられることがある。
正確な診断名・病期などを聞き、書面による説明を受ける。
その疾患がどんな疾患なのかの説明を受ける。
どんな治療法があるのか、各治療法ごとの利点・欠点を、予後QOL、多くの症状例(合併症状)を含めて聞く。
治療をしない場合の経過を聞く。場合によっては無治療(経過観察)が最善の方針である場合もある。
その病院での当該疾患の治療経験や成績について尋ねる。その疾患に対する他の治療施設の有無を尋ねる。
また自ら医学関係の書物を読み、基礎知識(医学で用いられる簡単な専門用語など)を得ておくことも重要である。
病院や医師の価値観により、医学的には同じ内容説明でも、治療方針が異なる場合もある。

ICが困難な場合
医師・歯科医師を始めとする医療従事者は、あらゆる医療行為について、ICを得る責任があると言う概念は、Template:Safesubst:現在、一般論として各医療機関にほぼ普及している。

しかし、ICの概念自体、患者に十分な理解力判断力と、十分な時間的余裕があるという前提で成り立っている概念である。

実際の医療現場でICを実現するにあたって、以下のような困難が伴うケースがあり、従前通りのパターナリズムに基づいた医療が行われることも多い。


未成年患者
注射を嫌がり続ける幼児に対しては、保護者の同意のもとに治療行為が行われる。子供には‘未来を得る権利’があるため、その時点での自己決定権を制限されるという考えがあり、これが子供の自己決定権が保護者によって代替される根拠となっている、と言われる。

たとえ未成年者であっても、判断能力があると認定される限りにおいて、患者の意思は尊重されると考える者が多いが、何歳から判断能力を有するとされるかについて統一見解はない。アメリカ小児科学会のガイドラインでは15歳以上からはICを得るべきとされている。日本で病院独自のガイドラインを持っている場合でも、12歳から20歳まで、その基準にはばらつきが見られる。


意思の疎通が出来ない患者
患者に意識障害があったり、認知症などのために判断能力(意思能力)を欠くために、患者自身の意思が確認できない場合は、家族など代理人の同意にて診療行為を行わざるを得ない。

法律上の後見人等による同意については成年後見制度、制限行為能力者も参照。


精神病患者
精神疾患の場合、患者の病状によっては説明を傾聴し、理解し、治療に関して同意を行うことが困難である。

病名を正確に告知することで患者自身がショックを受け、病状が悪化する、さらには発作的に自殺や殺人などの自傷・他害行為を行うことが予想される場合、医療従事者側も告知に慎重にならざるを得ない。やむを得ず患者には病名や治療方法を知らせず、精神保健福祉法で定めるところの保護者や、患者の家族等には病名を知らせるといった方法を取ることもある(のちに患者の状態が十分安定したときに病名の告知をすることもある)。

このような状況を踏まえ、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律では、患者の意思に関わらずに合法に入院させる制度が規定されている。

医療保護入院では、精神保健指定医の診断のもと、家族の同意に基づいて精神科病院での入院加療が行われる。自傷他害の恐れが強い場合には、措置入院、緊急措置入院など、家族の同意無しでも強制的に患者を入院させる制度がある。


救急患者
患者が生命の危機に瀕している場合など時間的余裕がない場合、事前の説明を省略し、一般的な治療を優先させてから事後の説明を行うことはやむを得ない、と考えられている。

医療従事者も詳しい説明をする余裕はないし、仮にそのような慌ただしい状況で同意を得ても、法的拘束力には疑問が残る。

なお、そのような緊急事態に備え、あらかじめ意思表示を行っておくことは差し支えない。このような例としては、心肺停止時の蘇生を拒否するDNRの意思表示や、臓器提供意思表示カード、エホバの証人信者の一部が携帯している輸血に対する意思表明のためのカードなどがある。


がん
癌の告知の際、日本では、家族にのみ病名を告げるというのが長く続く慣習であった。これはICの概念にまっこうから反し、実際ICの概念の普及とともに、癌の告知率は大きく上昇した。現代の日本ではほぼ全ての医療機関が、患者本人に正しい病名を告知することを原則としている。

一方で、癌(特に終末期)の場合は病名を告知して欲しくないと考える人は今でも多く、実際に本人の望まない告知によって精神的苦痛を与えられたとして訴訟まで至った例もある。

最善の治療を尽くしても予後が悪いと考えられる場合、ICの原則を忠実に守るなら、例えば「あなたは癌末期であり3ヶ月以内に死亡すると考えられる、手術は不可能であり、治療方針は苦痛を取るための緩和医療が主体となる、退院できる見込みはほぼゼロである」といった情報は、まっさきに患者本人に伝えなければならないことになる。実際にこれらの情報を伝えることが前提となる緩和医療が、日本でも浸透しつつある。しかし、ここまで明瞭な情報が患者本人に告知されることは、世界的に見ても多くはない。本人の性格や精神状態、家族の希望は千差万別であり、これらを考慮しながら最終的に伝える情報の範囲を決めていき、禍根を残さないように配慮する、といった対応をとる場合もある。


医学上の定説と著しく異なる方針を選ぶ患者
医学的に標準と考えられる治療法以外の治療法を患者が選択することがある。特に、医学的見地からはほぼ明らかに不適切な方針を患者が選択する場合がある。

ICの理念に基づけば、十分な情報を提供された上での選択であるならば、患者の主体的な選択が優先されるべきである(反対意見については後述する)。

宗教上の信念から輸血を拒否したエホバの証人の信者に対して、輸血治療を拒否する明確な意思があることを知りながら輸血の方針に関し説明をしないで手術を施行した事例では、意思決定をする権利を奪い、患者の人格権を侵害したとして、日本国と東京大学医科学研究所付属病院の担当医に対する損害賠償が認められた。

なお、単なる誤解や説明不足に起因して患者が誤った判断を行った場合には、医療従事者側に説明義務違反が問われる。


ICに対する批判と議論

パターナリズムとの衝突
健康で判断力を備えた成人ばかりを対象とするわけではない医療においては、困難の欄で述べたごとく、ICの前提がそもそも成り立たず、パターナリズムによる医療が行われる場面は多い。

患者が十分な理解力を備えた成人である場合でも無問題ではない。あらゆる医療行為に伴い、起こる可能性があり専門家が考慮すべき医学的事項は膨大な範囲に及び、素人である患者は、専門家とはかけ離れた、限られた量の知識を元にして判断を行わざるを得ない。そのため、無制限に与えられる「患者の主体性」を認めることが果たして良いことかどうか、疑問視する考えもある。また、日本人には「餅は餅屋」という考えが存在するので、その意思はどう汲み取られるべきかという問題もある。パターナリズムを重視する者の中には、「インフォームド・コンセントなど幻想に過ぎない」という意見も見られる。

しかし、IC自体はそのような知識量の不均衡は当然の前提とした上で確立してきた概念である。専門知識と経験をもとにして、真摯なアドバイス・提案を行い、それを聞いた素人が自分の価値観で判断をすることで成り立つものである。「充分な情報提供 (inform) 」が何より重要な前提ではあるが、その上でなされた患者の自己決定権(とそれに伴う責任)は、最大限に尊重されるべきであるとする立場である。

前述のエホバの証人の判例が示すように、現在では日本でも、パターナリズムよりも患者の自己決定権が優先される傾向にある。書籍やインターネット等である程度専門知識が得やすくなったことも、この傾向を後押しする要素となっている。

それでも、患者が、医学的観点から不適切であることがほぼ確実な治療方針を自ら選ぶ場合、生命を守ることが使命である医療従事者側は、非常に強い心理的抵抗を受けることがある。絶対的無輸血治療を選択する患者は受け入れない方針の病院も多いなど、主体性の尊重とパターナリズムとの衝突は、結果として病院による診療拒否にすら繋がることがある未解決の問題である。


説明の範囲
前述の通り、ICの理念が達成されるためには、患者が正確な情報を充分に与えられることが重要だが、どの程度までの情報を提供すれば「充分」なのかについては、Template:Safesubst:現在、各医療機関の裁量に任されており、具体的なガイドラインはほとんど存在しない。裁判例においても見解が必ずしも一致しておらず、法整備やガイドライン作成が望まれている。

たとえば積極的な医療行為の説明にあたって、患者本人のQOLに対して医療上望ましくないケースや予後が不明である場合であっても、医療上の欠点を説明しない事や曖昧にする例がある。これには、医療者側としては患者に対する精神上の配慮、医療者責任回避や医学の推進意図、患者側としては治療に対する過度の期待が背景にある。癌の化学治療や手術、骨髄移植(造血幹細胞移植)などで発生しやすい。


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慢性疲労症候群

慢性疲労症候群


慢性疲労症候群(まんせいひろうしょうこうぐん)は、原因不明の強度の疲労が長期間(一般的に6ヶ月以上)に及び継続する病気である。この疾患の概念はアメリカで生まれたので、英語 Chronic Fatigue Syndrome や Myalgic Encephalomyelitis(筋痛性脳脊髄炎)、 Post-viral fatigue syndrome(ウイルス感染後疲労症候群)のアクロニムからCFS、ME、PVFSと呼ばれる。また重篤度が伝わらない・慢性疲労と区別がつきにくいということから、Chronic Fatigue and Immune Dysfunction Syndrome(慢性疲労免疫不全症候群)という呼称を患者団体が提案してもいる。以下CFSと略す。

主訴は、身体及び思考力両方が激しく疲労し、日常生活を著しく阻害する。

長期間の疲労感の他に次の症状等を呈することがある。

微熱 ・咽頭痛 ・頸部あるいはリンパ節の腫張・原因不明の筋力低下
羞明 ・思考力の低下・関節障害 ・睡眠障害
原因不明の疾患で、通常、血液検査等も含む全身の検査を受けても他の病気が見つからなく、精神疾患も当たらない場合に初めて疑われる(除外診断)病気である。ただし気分障害(双極性障害、精神病性うつ病を除く)、不安障害、身体表現性障害、線維筋痛症は併存疾患として扱い除外しない。 詳細に検査をすると神経系、免疫系、内分泌系などに異常が認められる場合もある。

アメリカ疾病予防センター (CDC) によると、完治は希で5%〜10%であるものの、治療により改善したり、ある程度回復するとされている。日本では人口の0.3%にあたる約38万人がCFSを罹患していると推定されているが、認知度の低さにより、適切な診断を受けていないか、うつ病・神経症・更年期障害・自律神経失調症等に誤診されている患者が多いと思われる。

疲労とは、身体的または精神的疲労に分別され、痛みや発熱と並んで生体の3大アラームと言われており、身体に休息をとるよう脳に警告するシグナルである。CFS患者では、このシグナルが過剰に働くことにより身体が激しく疲労する症状が続くとされる。すなわちCFSは「身体的な疾患」である。よって、よく間違われることであるが、疲労が蓄積された慢性疲労とは別のものである。体内の不快苦痛・不自由さは生活の障害となっている場合も多く、故に疾病としてのケア・休養・治療、が必要である。 更に、慢性疲労症候群という名称も誤解されやすいものとして、改名を求める声があるが、現時点で改名のコンセンサスは得られていない。 20代から50代のうちに発症するケースが多く、患者全体のうち女性が6〜7割程度を占め、アレルギー疾患を併発するCFS患者が多いと言われている。


症状
疲労感: 身体・精神両方に激しい疲労感が生じる。運動・精神活動によって疲労感が増すが、休息や睡眠による回復は遅い。疲労の程度には個人差があり、何とか働ける程度から寝返りも打てない者もいる。患者の約4分の1は、外出が困難か寝たきりの状態である。CDCの調査によると身体的活動レベルは、多発性硬化症(MS)・後天性免疫不全症候群・全身性エリテマトーデス・関節リウマチ・最終段階の腎不全・慢性閉塞性肺疾患等の病気と匹敵すると報告されている。
痛み: 筋肉痛や関節痛(発赤や腫れがなく、移動性)・頭痛・リンパ節の痛み・喉の腫れ・腹痛・顎関節症・顔面筋疼痛症候群
知的活動障害: 健忘・混乱・思考力の低下・記憶力の低下
過敏性: 羞明・音への過敏・化学物質や食べ物への過敏。アレルギー症状の悪化。
体温調節失調: 悪寒や逆に暑く感じることがある・微熱
睡眠障害: 睡眠により疲れがとれない・不眠・過眠・はっきりした夢を見やすい。
精神障害: 感情が変わりやすい・不安・抑鬱・興奮・錯乱・ミオクローヌス(レストレスレッグ症候群)
中枢神経障害: アルコール不耐性・筋肉の痙攣・筋力低下・振戦・耳鳴り・視力の変化
全身症状: 口内炎・朝のこわばり・頻尿・体重の変化・動悸・甲状腺の炎症・寝汗・息切れ・低血糖の発作・不整脈・過敏性腸症候群・月経前症候群・発疹

診断基準

日本疲労学会診断指針 2007
6か月以上持続する原因不明の全身倦怠感を訴える患者が、下記の前提I, II, IIIを満たした時、臨床的にCFSが疑われる。確定診断を得るためには、さらに感染・免疫系検査、神経・内分泌・代謝系検査を行うことが望ましいが、現在のところCFSに特異的検査異常はなく、臨床的CFSをもって「慢性疲労症候群」と診断する。

〔前提I〕
病歴、身体診察、臨床検査を精確に行い、慢性疲労をきたす疾患を除外する。ただし、抗アレルギー薬などの長期服用者とBMIが40を超える肥満者に対しては、当該病態が改善し、慢性疲労との因果関係が明確になるまで、CFSの診断を保留し、経過観察する。また、気分障害(双極性障害、※精神病性うつ病を除く)、不安障害、身体表現性障害、線維筋痛症は併存疾患として扱う。 (※妄想や幻覚を伴ううつ病の場合に、精神病性うつ病と呼ばれる)

〔前提II〕
〔前提I〕の検索によっても慢性疲労の原因が不明で、以下の4項目を満たす。

この全身倦怠感は新しく発症したものであり、急激に始まった
十分休養をとっても回復しない
現在行っている仕事や生活習慣のせいではない
日常の生活活動が発症前に比べて50%以下になっている。あるいは疲労感のため、月に数日は社会生活や仕事ができず休んでいる
〔前提III〕
以下の自覚症状と他覚的所見10項目のうち5項目以上を認める。

労作後疲労感(労作後休んでも24時間以上続く)
筋肉痛
多発性関節痛(腫脹はない)
頭痛
咽頭痛
睡眠障害(不眠、過眠、睡眠相遅延)
思考力・集中力低下
微熱
頚部リンパ節腫脹(明らかに病的腫脹と考えられる場合)
筋力低下((8)(9)(10)の他覚的所見は、医師が少なくとも1か月以上の間隔をおいて 2回認めること)。
今回、CFSに加え、特発性慢性疲労(Idiopathic Chronic Fatigue: ICF)という診断名が追加された。上記前提I, II, IIIに合致せず、原因不明の慢性疲労を訴える場合、ICFと診断し、経過観察する。従来の「CFS疑診例」に相当するものだが、ICFは国際的に通用する用語であり、ICFという病態は患者に説明しやすく、診療報酬の観点からも有用と考えられている。


厚生省診断基準案
大クライテリア(大基準)
生活が著しく損なわれるような強い疲労を主症状とし、少なくとも6ヵ月以上の期間持続ないし再発を繰り返す(50%以上の期間認められること)。
病歴、身体所見、検査所見で別表に挙けられている疾患を除外する。
小クライテリア(小基準)
症状クライテリア(症状基準)-(以下の症状が6ヵ月以上にわたり持続または繰り返し生ずること)
徴熱(腋窩温37.2〜38.3℃)ないし悪寒
咽頭痛
頚部あるいは腋窩リンパ節の腫張
原因不明の筋力低下
筋肉痛ないし不快感
軽い労作後に24時間以上続く全身倦怠感
頭痛
腫脹や発赤を伴わない移動性関節痛
精神神経症状(いずれか1つ以上): 光過敏、一過性暗点、物忘れ、易刺激性、混乱、思考力低下、集中力低下、抑うつ
睡眠障害(過眠、不眠)
発症時、主たる症状が数時間から数日の間に出現
身体所見クライテリア(身体所見基準) - (少なくとも1ヵ月以上の間隔をおいて2回以上医師が確認)
微熱
非浸出性咽頭炎
リンパ節の腫大(頚部、腋窩リンパ節)または圧痛
CFSと診断する場合
大基準2項目に加えて、小基準の「症状基準8項目」以上か、「症状基準6項目+身体基準2項目」以上を満たす
CFS疑いとする場合
大基準2項目に該当するが、小基準で診断基準を満たさない
感染後CFS
上記基準で診断されたCFS(「疑い」は除く)のうち、感染症が確診された後、それに続発して症状が発現した例
但し、以上の基準は初期研究段階において、研究対象にする患者を厳格にふるい分けるために作られたものであり、小クライテリアが多く、また、精神疾患を持っていればCFSから除外という問題のある診断基準であるので、実際の診断にはもっと基準を緩めてもいいのではないかという意見が、一線の研究者からも出ている。

また、CFS患者特定の検査は、近年諸処現れているものの血液などの化学検査でそれ一つで確定できるようなものはない。現在では、症状を示す他の疾患である可能性を除外する除外診断が一般的である。このため、客観的にCFSを鑑別できるバイオマーカーの必要性が叫ばれていたが、大阪大学・大阪市立大学共同チームにより、血液 1,2mlに近赤外線をあて、約95%の確率で鑑別できる近赤外線分光法が最近開発された(しかし、CFS患者特有のスペクトルを起こす血液中の物質はまだ特定できておらず、研究プロジェクトを立ち上げる予定)。


アメリカCDC診断基準(fukuda) 1994
医学的に説明がつかない、持続的にあるいは繰り返し起こる疲労感で、6カ月以上持続し、新たにまたは明確に発症したもの。運動が原因ではなく、休養によって軽減されず、仕事や勉強、社会的行動や個人的行動を事実上妨げる疲労感。
下記の症状のうち4つ以上があてはまる場合(疲労感が起こる前ではなく、疲労感に伴って、持続的にあるいは繰り返し認められること)。
最近の出来事をよく覚えていない。あるいは仕事や勉強、社会的行動や個人的行動に支障が出るほどひどい集中力の低下がみられる
のどの痛み
首またはわきの下のリンパ節に圧痛がある
筋肉痛
2カ所以上の関節に痛みがあるが、腫れや圧痛は認められない
過去の頭痛とは種類、パターン、程度などが異なる頭痛
眠っても疲れがとれない
運動後24時間以上、体調不良が持続する

PS値
疲労・侮怠の程度は、PS(パフォーマンス・ステイタス)により判断される。CFS患者は、PS値が3-9の間である。

0 - 倦怠感がなく平常の社会生活ができ、制限を受けることなく行動できる。
1 - 通常の社会生活ができ、労働も可能であるが、疲労を感ずるときがしばしばある。
2 - 通常の社会生活はでき、労働も可能であるが、全身倦怠感のため、しばしば休息が必要である。
3 - 全身倦怠感のため、月に数日は社会生活や労働ができず、自宅にて休息が必要である。
4 - 全身倦怠感のため、週に数日は社会生活や労働ができず、自宅にて休息が必要である。
5 - 通常の社会生活や労働は困難である。軽作業は可能であるが、週のうち数日は自宅にて休息が必要である。
6 - 調子のよい日には軽作業は可能であるが、週のうち50%以上は自宅にて休息している。
7 - 身の回りのことはでき、介助も不要であるが、通常の社会生活や軽労働は不可能である。
8 - 身の回りのある程度のことはできるが、しばしば介助がいり、日中の50%以上は就床している。
9 - 身の回りのこともできず、常に介助がいり、終日就床を必要としている。

治療法
心身共に休養させる必要がある。薬剤に関しては、漢方薬(補中益気湯・十全大補湯・六君子湯等)・ビタミンC・メチコバール・抗うつ薬・免疫グロブリン。眠剤等の処方・認知行動療法・段階的行動療法・ペイシングなどで多少の効果が見られる場合があるが、特効薬は見つかっておらず、長期に渡って苦しみ続けている患者は今なお多い。

多くの治療法があるが、ほとんどの治療法に限界はある。重要なのは、PS値や患者の体質によってその効果は異なることで、場合によっては良い効果がみられることがある。治療法の中には、未確認であり、悪影響が考えられるケースもあるので慎重に選択する必要がある。


非薬理療法

認知行動療法
CFSについて知ることは、治療における重要な要素である。これは、病気を悪化させると思われる活動や行為を、どのように調整したらいいのか学ぶことである。こういった知識を学ぶ正式な方法は、認知行動療法と呼ばれており、患者は疾患への対処がより容易になり、新たな症状を誘発することなく、活動量を増すことができるようになることが知られている。また、家族も教育を受けることで、良好なコミュニケーションを保つことができるようになり、CFSが家族に与える種々の悪影響を軽減できるとされる。
ストレスの回避
一般的に最も有益な方法は、患者が肉体的/精神的ストレスを避けて心身共に休養させることである。実際にストレスにより、短期/長期にわたる深刻な病状の悪化が多くみられ、多くの患者が初期段階でもっとストレスを避けることができていたら、これほど症状が重くならなかったのではないかと考えている。原因諸説に記載されているように、CFSは「トラウマ、感染、負傷などによる身体的・精神的なストレス」によって起こる、免疫系、内分泌系の異常や脳・神経系の機能障害といった身体的な異常によって極度に疲労するとされている。
周囲の病気への理解
CFSが理解されにくい病気であるため、患者が孤立するケースが多い。患者の活動時は、周囲の者には元気に見える場合があるため、「すぐ疲労するのは怠けている」、「気分的なもの」などと思われる場合がある。他人から理解が得られないことが、患者にとってストレスになり、つまり悪化の原因になるケースが多いので周囲の者はCFSが「心理的な疾患」ではなく、身体が激しく疲労する「身体的な疾患」ということを理解して接することが望まれる。
精神疾患が併存するケース
HPA障害と神経伝達物質の異常により、一部のCFS患者に、いらいらすることがあったり、不安障害を引き起こすケースがある。これらの振舞いは、間違って解釈され、CFSが単なる心理的な病気であるという間違った考えを生むが、このような誤解は患者とって苦痛になるので、周囲の者はCFSが「身体的な疾患」であることを理解すべきである。
運動療法
適度な運動は、肉体的、精神的健康を保つとされる。それは、CFS患者も例外ではないが、運動の量と運動をやめる時期に注意を払うことが重要である。最も重要な点は、どのような程度の運動をおこなうにしても、疲労レベルを増加させないよう患者個人にあったレベルの範囲内に抑えることである。ヨガ・太極拳等も効果のある場合がある。しかしながら、無理をすると、疲労や痛みが増し、逆効果となる場合がある。また、PS値の高い重症患者は軽度の運動も出来ないため、運動療法が行えないケースもある。
温熱療法
新陳代謝を促し、筋肉の緊張をほぐしたり、血流を良くして免疫を高める効果がある。温灸・入浴など。入浴は体力にあった範囲内にすること。PS値が高く入浴できない患者には、短時間で入る半身浴、足湯などがある。

薬理療法
薬物療法は、個々の患者に特有の症状群を軽減するためのものである。CFS患者は、多くの薬剤に対して過敏であることが多く、中でも中枢神経系に作用する薬剤で顕著である。したがって、一般的な治療指針としては、極低用量から始め、必要性や耐量にあわせて、徐々にその量を増すのが良いとされる。また、患者によって効果は異なることや、副作用がある薬もあるので患者の体質や症状から慎重に選択することが望まれる。

漢方薬
補中益気湯は補剤と呼ばれており、病後や術後の免疫低下や、微熱・全身倦怠感などにCFSの症状に似ている症状の場合処方されており、患者の4割に有効とされている。なお、CFS患者において証は一定の傾向を示さないため、「証」の分類、及びその見立てに従った本格的な漢方治療の研究が名古屋大学にて行われている。
非ステロイド系抗炎症剤
これらの薬は、CFS患者に痛みがある場合にその症状を軽減するために用いられている。
低用量三環系抗うつ剤
三環系の薬は、睡眠の改善や軽い全身疼痛の軽減を目的として処方される。
他の抗うつ剤
非抑うつCFS患者に、SSRI(セロトニン再摂取阻害剤)を投与したところ、治療効果がみられたとの報告がいくつかなされている。CFS患者の中には、うつ症状のある患者も一部みられ、この治療に対しては、より新しい抗うつ剤の処方が行われている。Fluoxetine(Prozac)、Sertraline(Zoloft)、Paroxetine(Paxil)、 Venlafaxine(Effexor)、Trazodone(Desyrel)、Bupropion(Wellbutrin)などがある。効果には個人差があり、また程度の差はあるものの、興奮、睡眠障害、疲労増加など、副作用がある。
抗不安剤
CFS患者の不安症状に対しては、抗不安剤が処方される。
抗菌剤、抗ウイルス剤
近年、この治療は行われなくなってきている。抗ウイルス剤アシクロビルを使った対照試験では、CFS患者には効果がみられていない。まれに患者の中には感染症の症状を併発しているケースがあり、この場合を除いてCFSの治療として処方されるべきではないとされている。
抗アレルギー治療
CFS患者の中には、アレルギーの病歴を持っている方がおり、周期的に、それらの症状が表れる場合がある。非鎮静抗ヒスタミン剤は、こういったアレルギーを持つCFS患者に有効とされる。
アンプリジェン
アンプリジェン投与群は、プラセボ群に比べて認識力/行動力に中度の改善がみられたと報告されている。しかし、これらの予備研究の結果は、さらなる確認が必要とされる。なお、現段階では認可されていない薬である。

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その他(ビタミン、補酵素、ミネラル、健康食品、芳香療法、鍼灸など)

ビタミンC
(アスコルビン酸)を大量(1,000mg 毎食後)を服用することにより、活性酸素を除去し、組織障害を減少させることができ、微熱が軽減する例がある。ビタミンCは酸性であり、大量に服用すると胃を痛めることがあるので、セルベックス等の胃薬を併用する。
メチコバール
(毎食後 1,000μg)は、ビタミンB12であり、元来、末梢神経炎の治療薬として用いられていたが、睡眠障害にも有効であると報告があり、脱力感・疲労感を軽減し、思考力を回復する例がある。
代替医療
コエンザイム、カルニチン、NADH、必須脂肪酸、リンゴ酸、マグネシウム等のサプリメントで症状が緩和することもあり、自律神経系の乱れには、緑の香りのアロマテラピーが効き、脳の疲労が軽減する。鍼灸療法では鎮痛効果や筋肉の緊張を緩め血行を促進させる効果がある。また、加工食品の扱いになるが、反鼻(マムシの肉)・蝮胆(マムシの胆嚢)には、セロトニン前駆物質トリプトファン・各種ビタミン・ニコチン酸などが含まれているためそれらの相乗効果により単体でそれぞれを摂取するよりも症状を緩和させる場合がある(マムシ丸ごと一匹のものとは性能が異なるため注意)。
抗疲労物質
アミノ酸、クエン酸など。鶏むね肉には抗疲労効果が期待されているカルノシンとアンセリンが豊富とされる。

医療機関の対応
現在、CFSの診察を積極的に行っている医師はごく少数である。また、医師の間でCFSの認識は薄く、専門医でなければこの病気の可能性を見いだせなかったり、的確に診断できない場合がある。精神疾患等に誤診される場合があり、患者は多くの病院を訪れ(ドクターショッピング)、長年の後CFSの診断を受けることが多い。それでもここ数年は、政府の疲労プロジェクト・日本国外の研究報告によってCFSの研究が進んだこと、各メディアが取り上げるようになったことなどによって、認識が広まってきている。また、アメリカ政府が公的にCFSを認めたこともあり、今後の認知は深まると考えられる。

研究者としては倉恒弘彦氏(現在 関西福祉科学大学教授・大阪市立大学 客員教授)など。


経過

発症
突然にインフルエンザのような症状を呈し発症するか、疲労やストレス等の蓄積で発症し徐々に悪化するケースも多くある。


突然の発症
突然にCFSを発症し、ある日・ある時間に発症するということを覚えている患者もいる。

しばしば、他の病気と一緒に、または、他の病気によって引き起こされる。インフルエンザや気管支炎などへの感染、アレルゲン(ペンキ・新しいペット・建設物の埃)への曝露後、CFSの症状が現れるようになる。組み替え型のB型肝炎ワクチンがCFSの発症原因の一つではないかという説もある。


徐々な発症
いくつかのケースでは、ゆっくりとしたペースで(何年にも渡るケースがある)進行する。こうした患者は、発症時にはCFSに気が付きにくい。ストレスや過労からだと思い、しばらくすれば治ると思ってしまうが、長く症状が続くので治療を求めるようになるようである。


予後
一般的に、予後は良くない。発症が突然である場合、数年である程度症状が改善することもある。完治は希であり、数十年もの期間症状が続くケースも多く、寝たきりの状態が続いている患者も多い。早期治療を受けたケースでは予後が良いが、治療を受けずに自然治癒することはあまりない。激しい運動・ストレス・他の病気などにより症状は悪化しやすい。免疫が落ちていることが多いため感染症に罹患しやすく、エイズ患者にしかならないような病気も合併する例があり注意が必要である。また、CFS患者は、平均寿命が短いという報告がなされている。癌・心不全・自殺などが主な理由だとされる。2006年6月13日、32才イギリス人女性が死亡し、厳格な検死鑑定が行われ、CFSにより尿を産生することができず脱水症状を起こし死亡したとされ、初の公的なCFSによる死とされた。彼女の脊髄には炎症が発見された。



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posted by こころの相談室 at 09:43| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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